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善光寺門前「三原屋」の味噌・醤油

信州は全国でも屈指の醸造王国。久世福商店善光寺大門本店の周辺には、江戸時代から続く、酒蔵、味噌醤油蔵が軒を連ねています。
善光寺門前にて170年続く味噌醤油蔵「三原屋」さんで、信州の醸造技術を支える糀についてお話をお聞きしました。

糀づくりは味噌づくりの基本

三原屋六代目当主、河原清隆社長は「原料の良さを引き出せるかどうか、それが糀の技術」と、自分たちで糀を仕込み続ける理由を話してくれました。創業嘉永元年の三原屋さんは当時、米問屋を生業としており、かたわらで「糀」づくりも行っていました。時代の流れとともに米の商から、味噌醤油蔵へ転換を図り長年培われた糀づくりの技術をもとに発展していきました。

糀はお米から生まれます

蒸したお米を冷却し、こうじ菌を種付けして、手入れをすること約44時間。米粒の表面は白い菌糸に覆われます。やがて、お米の中心に向かってこうじ菌の菌糸が食い込んでいきます、これを「破精込み(はぜこみ)」といいます。これで糀の完成です。
出来上がった糀の香りはとてもフルーティーで、甘酸っぱい香りに包まれます。こうじ菌の力で消化酵素をたっぷり含んだ「糀」からは、清酒、味噌、醤油、みりん、黒酢、甘酒などが作られます。
本物の発酵食品に宿る微生物が織りなす生命力=躍動、それこそが本能的に美味しいと感じる理由でしょうか。

近年では、酵素を含む発酵食品には、もとの食品を食べるよりもたくさんの栄養を吸収できたり、食材の旨みを高める効果があったり、胃腸の消化吸収を助けるはたらきがあると言われています。そのような科学的な事実が知られるようになる前から、私たちは発酵食品に親しんできたのです。

糀職人に大切な要素

インタビューの最後に河原社長は、糀職人に大切な要素について「経験に裏打ちされた感性」と教えてくれました。例えば、香りの豊かさは、その発酵食品が本物かどうかを見極める大切なポイントで、意外性のない単調な風味では人はすぐに飽きてしまいますが、感性の良い作り手は、心地よいゆらぎの範囲で本能的にしっくりと合う糀を生み出すことができるということでした。

三原屋さんのお醤油を食べた瞬間に感じる芳醇な香りと奥深い味わいは、まさに高い技術と感性をもった職人が生み出した技の結晶だと感じました。

善光寺門前三原屋

こうじ仕込み

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